スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

メディアリテラシー

●先だって、小学5年生の娘が、
『パパは愛媛県の恥なの?』
と、唐突に聞いてきた。愛媛県は、私が小学校から高校までを過ごした場所である。
『なんだ、それ? パパは愛媛県にはもう20年以上行ってないよ』
『だって……』
聞いてみるとこういうことだった。娘がインターネットで、私の名前を検索してみたのだそうな。そしたら、ヒットした中に、美人作家だか熱血作家だかを名乗る人の日記があり、そこにそういう記述があったらしい。

●その作家は、私にとっては未知の名前で、どんな作品を書いているのかも知らなかった。知り合いの文芸編集者3人ほどに聞いてみても、
『知りませんね。名前を聞いたこともないです』
とのことだった。仕方がないから、娘が私に教えてくれた名前で検索してみると、その人のサイトはみつかったものの、日記のコーナーは見当たらず、私が『愛媛県の恥である』云々の記述も見つけられなかった。

●おそらくこの人はかつて、サイトに日記を公開していて、その中に私の悪口を書いたのだろう。で、どういう事情でかそれを削除した。娘が使った検索エンジンは、そのキャッシュを拾ったということだろう。私もキャッシュを探してみようかとも思ったが、馬鹿馬鹿しいからやめた。

●サイトを見るに、かなり前に東京の中小版元からノベルスを数冊刊行したことのある人のようである。現在は、地元の愛媛県で活動なさっているらしい。この人が東京の版元で仕事をしている頃に面識があり、何か無礼なことでもしたのだろうか? と記憶を手繰ってみたが、まるで身に覚えがない。第一、私と仕事先が共通していない。一切、面識はないと考えてよかろう。

●インターネット時代は難しい。未知の人が書いたわけの分からない悪口が、既成事実として一人歩きしてしまう。私は大人だから、その無名の美人だか熱血だかの人に憐れみ以外の何の感情も持たない。が、娘はそうはいかない。

●『ほんとうにパパは愛媛県の恥なんだろうか』
と、小さな胸を傷めることになる。それは、娘にとって不幸なことである。そろそろ娘にも、メディアリテラシーについて教えなければならなくなったようだ。

●私は10年ほど前、大学でメディアリテラシーを教えていたことがある。あの頃は、高校や大学から始めれば十分だと思っていたが、もはやそうではないようだ。小学生からメディアリテラシー教育が必要な時代になったようである。なかなかに難しい時代だ。
スポンサーサイト
[ 2008/12/16 20:43 ] 親ばか | TB(-) | CM(-)
来訪者数
松井計のプロフィール

松井 計

1958年7月5日生まれ。大学卒業後、英語講師、古書店店主などの職を経験。1995年7月短編戦記小説集「血戦! 帝国艦隊進撃ス――零戦隊激闘記」を松井永人名義で刊行、文筆生活に入る。2001年幻冬舎より刊行した「ホームレス作家」から筆名を本名に戻し、以降は松井計の名前で活動、現在に至る。趣味は野球、酒、猫。社団法人・日本文藝家協会会員。

メールフォーム
松井計への仕事のご注文は、松井計事務所にご連絡ください。下のアイコンをクリックすると、メールフォームが開きます。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。