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開き直りの時代

●日本人は劣化してしまったのだろうか? 今日報道された二つのニュースに触れてそんなことを考えた。

●一つは、田母神前空幕長の参考人招致での発言。彼は、自分が政府見解と異なる歴史認識を<航空幕僚長>の立場として発表したことに、何の問題も感じてないと発言したようだ。これには些か驚いた。過去に参考人招致は何度もあったけれど、ここまで開き直った参考人は彼が初めてだろう。

●彼はこれを思想の自由、言論の自由の問題と見做しているようだが、そんな問題ではないことは明らかではないか。これは明らかに、シビリアンコントロールの問題であり、統帥権の問題である。彼の態度を見ていると、必然的に想起するのは旧帝国陸軍の姿勢だ。旧憲法上、天皇が全軍の最高の地位にあることを盾に、統帥権の独立を呼号して、旧帝国陸軍は政府を無視、暴走した。その結果が、満州事変、日中戦争、太平洋戦争である。この道はいつかきた道。そうだ、キノコ雲が咲いていた……と冗談を言っている場合ではない。

●彼は少し前、裁判所が出した判決に対しても、「そんなの関係ねえ」と発言している。政府見解も関係ない。裁判所の判決も関係ない。軍人がこんな姿勢になった時が一番怖い。我々は先の大戦での陸軍の暴走で、イヤというほどそれを知っているはずではないか。歴史はやはり繰り返すのか。歴史から学ぶ理性は、我々には与えられていないのか。

●もう一つ驚いたのは、兵庫県知事の「関東大震災が起ったら、関西のチャンスだ」という発言。この発言自体も相当にひどいが、その後の釈明会見が、これまたひどい。同知事は謝罪するでもなければ、発言を取り消すでもない。ただ、自分の真意が理解されていないと繰り返すばかり。これもまた<開き直り>である。

●兵庫県といえば、かつて阪神淡路大地震で多くの人命が奪われた場所ではないか。その運命の地の県知事がこの態度では、被災者も浮かばれまい。

●ここのところ、少し理性的に考えれば、誰でもおかしいと感じるはずのことを、声高に強く主張する人が増えたように思える。それも社会的地位が高かったり、重要な職掌にある人が、そういう態度を採ることが多い。まさにこれは日本という国の、日本人という民族の劣化ではないのか。いやだ、いやだ。イヤな時代だ。私は、人間という存在の理性を信じていたい。
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[ 2008/11/11 23:25 ] 日常生活 | TB(-) | CM(-)
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松井計のプロフィール

松井 計

1958年7月5日生まれ。大学卒業後、英語講師、古書店店主などの職を経験。1995年7月短編戦記小説集「血戦! 帝国艦隊進撃ス――零戦隊激闘記」を松井永人名義で刊行、文筆生活に入る。2001年幻冬舎より刊行した「ホームレス作家」から筆名を本名に戻し、以降は松井計の名前で活動、現在に至る。趣味は野球、酒、猫。社団法人・日本文藝家協会会員。

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