スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

国会議員の言語感覚

 政権交代が実現して、国会も多少は様変わりしたかのように見える。官僚に答弁させずに、閣僚がすべての答弁を行うようになったことなどがその一番、大きな事例だろう。私はこれはよい変化だと思っている。しかし、そうではあっても、国会での議論の内容となると、これはもう旧態依然というほかない。今、しきりに騒がれている金と政治の問題など、攻守ところを変えただけで、もう何十年も同じことをやっている。我々国民は、こういうことの改革をこそ望んだのではなかったか。

 しかし、まあ、〈新政権〉の最高実力者が小沢一郎氏であるかぎり、こうなるのは当たり前だとも言える。小沢氏は田中角栄の手腕を最も学んだ政治家だそうな。前回の衆議院選挙での民主党の大勝も小沢氏の角栄譲りの選挙戦術が大いに威力を発揮した結果だろう。それならば、小沢氏が金の問題にクリーンな政治家ではないこともまた、折り込み済みのはずではないか。角栄の選挙戦術は譲り受けたが、その金権体質は受け継がなかった、なんぞということがありうるものか。

 いずれにしても、小沢的手法は旧いのだ。旧くて旧くてたまらないのだ。昨年末、子飼いの若手議員をゾロゾロ引き連れて訪中する映像を見た。今年になってからは、世田谷区内の自邸に多数の国会議員を参集させて開催した新年会の映像を見た。私は、チャンネルを間違えて、昭和2~30年代の旧いニュースフィルムを見ているのかと錯覚しそうになった。私は、小沢氏のこのような感覚が耐えられない。私が政治について、最も嫌うものの一つである。

 また、国会を見ていてもう一つ感じることがある。国会議員諸氏が使う日本語のいやらしさ、内容の空疎さだ。たとえば、政治家の間では今、〈最も力を入れるべき政策〉のことを〈一丁目一番地〉と表現する。洒落たレトリックのつもりかも知れないが、私はこれを聞くたび、こちらが恥ずかしくなり、歯が浮くような不快を感じる。もっとマトモでフツーの日本語で表現する気にはなれないものか。もう一つは、野党が新政権を批判する際の、『これでは〈政権交代〉ではなく〈政権後退〉だ』というレトリック。まあ、ザブトンを一枚上げてもいいけれど、政治家なら〈うまいことを言う〉ことばかり考えずに、中身のある議論をしましょうよ。個人であれ組織であれ国家であれ、言語の貧困から痩せていくのである。私はモノカキゆえ、現今の政治家の言語的退廃は、すでに危険水域にまで達しているように思えてならない。
スポンサーサイト
[ 2010/01/28 18:50 ] 政治 | TB(0) | CM(-)
トラックバック
この記事のトラックバックURL

来訪者数
松井計のプロフィール

松井 計

1958年7月5日生まれ。大学卒業後、英語講師、古書店店主などの職を経験。1995年7月短編戦記小説集「血戦! 帝国艦隊進撃ス――零戦隊激闘記」を松井永人名義で刊行、文筆生活に入る。2001年幻冬舎より刊行した「ホームレス作家」から筆名を本名に戻し、以降は松井計の名前で活動、現在に至る。趣味は野球、酒、猫。社団法人・日本文藝家協会会員。

メールフォーム
松井計への仕事のご注文は、松井計事務所にご連絡ください。下のアイコンをクリックすると、メールフォームが開きます。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。