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東国原氏にはノーだ

 いよいよ選挙のシーズンである。今朝、買い物に出たら、うちの近くの小学校の前にも、都議選用のポスター掲示板が設置されていた。私は、ウイークデーは世田谷の事務所で仕事をし、週末だけを妻子のいる大井町で過ごしている。その大井町駅前でも、各党の衆院選東京3区立候補予定者や、都議選立候補予定者が演説を行っている。まさに選挙前ならではの風景といえよう。

 そんな中で、一際目立っているのが、たけし軍団のそのまんま東君――いや、今はもう、そう呼んではいけないのだろう。宮崎県の東国原英夫知事である。毎日のように、テレビ番組に出ずっぱりで、次期衆院選について語っている。

 彼を見ると、なるほど、自分の<売り出し方>の上手い人だなあ、と感心する。今回、彼がこれだけ騒がれるのも、自民党の古賀選対委員長に対し、自民党から出馬するのであれば、知事会で纏めたマニュフェストをそのまま自民党のマニュフェストに組み込むことと、自分を総裁選候補にすることを条件とした、と報道されたことがきっかけだろう。

 どういうことを口にすれば、メディアが騒いでくれるのかをよく心得ている。なかなかたいしたものである。しかし、私ははっきりとここで宣言しておく。東国原氏はノーだ。私は、まったく支持しない。彼が首相になる可能性があるなど、かつて、そのまんま東が演じていたのと同様、笑えないコントだ。 


 では、何故、東国原氏を支持しないのかの理由を、以下に簡単に述べておく。

 まず、第一に、彼は、自分が関った言論機関に対する襲撃事件について、全く総括を行っていない。事件後の謹慎明けに、事件を茶化す形でコメントしてはいるが、政治家という立場として、過去の自らの事件について総括を行った姿は、私は見たことがない。

 女性関係の奔放さなどはどうでもいい。少なくとも、言論機関に対する襲撃については、きちんと真面目に総括をして、<言論>というものに対する自分のスタンスを明らかにすべきである。それもせずに、国会議員や総理を目指せるわけがないだろう。黙っていれば済むと考えているのなら、国民を舐めている。

 私は、今、かなり遠慮して<言論機関に対しての襲撃事件>と記している。が、本心では、あの事件は、一種のテロ行為であると考えている。論理的に、そう考える理由も説明できる。

 次に、彼が、「次期衆院選は地方分権選挙なんですよ!」と叫んでいることが気に入らない。<自分の売り出し方>を心得ている氏のことであるから、これは、前回総選挙の際の、小泉首相の「郵政選挙だ!」と叫んだ姿を参考にしたものだろう。つまりは、ワンイシュー、ワンセンテンス選挙で、前回同様の地滑り的勝利を期待したものであろうし、氏の脳裡には、今回はその中心になるのが小泉ではなく自分だ、との思いがあるのだろう。

 はっきりいっておくが、次期衆院選の争点は、<地方分権>などでは決してない。むろん、<地方分権>が重要な問題であることを私も認識するが、少なくとも次期総選挙においては、ファーストイシューではない。もっともっと重要な問題がいくつもある。

 仮に、<地方分権>がファーストイシューたりうる問題だとしても、その問題一つを選挙の争点にして戦おうとする姿勢は容認できない。前回の<郵政選挙>で我々国民は、それに懲りたはずではなかったか。つまりは、私は、彼の政治手法を、どうしても是認できないのである。

 加えて、私は彼の日本語が嫌いだ。古賀選対委員長と会談した後の記者会見で、
「自民党さんは、私を総裁候補として、次期総選挙をお戦いになるお覚悟がおありになるのか、とお伺いしました」
 なんぞといっている。これは、いったい、日本語か? 場末の飲み屋で厚化粧のママさんかなんかが、
「お3番テーブルさんにおビールとおピスタチオ」
 といっているのでもあるまいし。私は、下品な日本語を使う人間が嫌いである。

 ところで、東国原氏は、テレビなどで、「宮崎のために、国政に出る」と宣言している。となると、とうぜん、彼は宮崎県内の選挙区から出馬することになるわけである。それはそうだろう、仮に、私に関りのある東京6区なり、東京3区から出馬して、
「宮崎の為に――」
 とがなったところで誰も聞き耳を立てはしまい。

 これだと、比例区からの出馬もできないはずだ。宮崎を含む九州の比例区というのはあるが、宮崎だけの比例区はないからである。つまり、「宮崎のために国政に出る」と宣言した時点で、出馬する選挙区は宮崎県内に限られてくるわけだが、果たして彼は、そう考えているのだろうか? 自民党から出馬するとすれば、常識的に考えて、どこかの比例区の名簿上位で、ということになるだろう。

 そのときには、「宮崎というのは、地方を象徴した言葉であって……」などという発言の修正を行わなければならなくなる。でないと、出馬する選挙区と、出馬理由の整合性が取れないからだ。しかし、その場合は、宮崎県民に対する信義はどうなるのか……。考えれば考えるほど、<その場しのぎの売り出し方>としか感じられぬ。

 いずれにしても、私は東国原氏はノーだ。宮崎県知事を続けるのであれば、それは私が口を出すことではない。あくまでも宮崎県民の問題である。しかし、我々の生活に直接のかかわりをもつ、首相やその他の大臣に、氏が就任する可能性があるとすれば、私は断固、ノーである。自民であれ、民主であれ、公明であれ、その可能性を残して選挙を戦う政党を、私は支持しない。

 さて、東国原氏といえば、私には些かの思い出がある。私がCSのある番組に出演した時、その番組の前半が、氏のインタビューだった。氏が宮崎県知事に就任して間もない頃のことである。私がいた楽屋と、氏がいた楽屋は別のところだったが、番組担当のプロデューサーが私のところにきて、
「松井さん、東国原さんに紹介するから、一緒に行こうよ」
 といった。

 私は、東国原氏にはまったく関心がなかったから、
「いや、別にいいですよ」
 と応じた。ちょうど、早稲田の斎藤祐樹投手が6大学リーグの開幕戦に、1年生ながら先発登板した日で、ニッポン放送で試合を生中継していた。私は、東国原氏に紹介してもらうよりも、そちらを聞いていたかった。

 が、プロデューサーが、
「遠慮しなくていいから」
 なんぞとしつこく誘うものだから、仕方なく、一緒に東国原氏の楽屋に行って、名刺交換した。実に政治家らしい名刺を手渡され、苦笑したものである。住所も電話番号も書いてない、肩書きと名前を大書しただけの名刺を渡されたら、政治家でなければ、私はその場でつき返す。

 ま、それはそれとして、その時に、私が違和感を覚えもし、驚きもしたのは、楽屋にはたくさんの人が詰め掛けていて、情熱を込めた顔で、東国原氏と話をしていたことである。中年の女性が、廊下で、
「東国原知事は何処? 会いたいっ」
 と上気した顔で叫んでいるのも目撃した。どうして、みんなが彼にそこまで期待するのか、私にはまったく理解できなかった。

 私には、東国原氏をめぐるもろもろが、くだらない空騒ぎに思えてならぬ。私は、リトルコイズミ、なんちゃってコイズミの登場は求めない。メディアは、氏については、もう少し、冷静な態度であっていいのではないか?
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[ 2009/06/28 12:48 ] 政治 | TB(0) | CM(-)
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松井計のプロフィール

松井 計

1958年7月5日生まれ。大学卒業後、英語講師、古書店店主などの職を経験。1995年7月短編戦記小説集「血戦! 帝国艦隊進撃ス――零戦隊激闘記」を松井永人名義で刊行、文筆生活に入る。2001年幻冬舎より刊行した「ホームレス作家」から筆名を本名に戻し、以降は松井計の名前で活動、現在に至る。趣味は野球、酒、猫。社団法人・日本文藝家協会会員。

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