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新作小説刊行のお知らせ

 些か早い気もいたしますが、5月刊行予定の書籍の告知をしておきます。

 ここのところ、ノンフィクション作品の刊行や雑誌へのルポルタージュの寄稿といった仕事が多く、小説家だかなんだかよく判らない状態になっておりましたが、私は、小説家であります(笑)。

 この点、少しだけ説明をさせていただきますと、私の<私ドキュメント3部作>である「ホームレス作家」「ホームレス失格」「家族挽回」は、昔ながらの言葉でいえば、<私小説>です。純然たるノンフィクションとは、些か、趣を異にするものだと私は考えています。

 このことは何も、<私ドキュメント3部作>が、実際にあったことだけを記したのではなく、作中にフィクションが含まれている――ということを意味するのではありません。これらの作品を執筆するに当って、私は、実在の人物の名前を仮名にする手続き以外は、すべて<実際にあったこと>を、<ありのまま>に記しました。従って、ノンフィクションであるといっても、決して間違いではありません。

 私がここでいうのは、あくまでも<手法>の問題であります。私は、これらの作品を、<私>という主人公を語り手とした、小説の手法で書きました。従って、<実際にあったこと>を、<ありのまま>に記すとしても、そこには自ずからノンフィクション作家が書くノンフィクションとは、違った味わいが生じるわけです。

 具体的にいえば、<私ドキュメント3部作>では、すべてが<私>(作中の主人公)の視点で語られており、<私>がいない場所での出来事は、一切、記されていません。これは、常に作品の視点が主人公に固定されているという意味で、明らかに小説の手法です。作中に登場する人物を、<私>以外の視点で記すという手続きは、これらの作品では取られていません。純然たるノンフィクション的手法であれば、そういった人たちの話も聞き、それを作中に反映させるわけです。

 しかし、私はそれをしませんでした。何故かといえば、それは、作中の主人公である<私>にはできないことだからです。作中の<私>は、自分が見聞したこと、経験したこと以外は、まったく知り得る立場にないわけですから。これらの作品が、小説的手法で書かれており、<私小説>というべきものである、と私が主張する所以です。

 純然たるノンフィクションの手法であれば、作中の主人公である<私>以外の人が書き手となって、<私>以外の作中人物も、心象風景も含めて、より綿密に書かれるべきであったでしょう。しかし、<一市井の人物の個人的な体験>が、そういったノンフィクション作品の執筆対象になることは、ほぼないといっていいと思います。

 私の場合は、たまたま、そういう経験をした人間が小説家であったから、実際にあったことを、ありのままに<小説の手法>で発表することが可能だった――ということになると思います。従って、私は、<私ドキュメント3部作>も、私の小説作品であると考えています。

 ただし、些かくどいようですが、それは、作中に嘘がある、という意味では決してありません。この点だけは、念を押しておかないと、<松井計が「ホームレス作家」はフィクションだと告白した>みたいな誤解が広まってもいけませんので。私がいっているのは、視点も含めた、あくまでも手法の問題です。

 <私ドキュメント3部作>以外の、雑誌に発表したルポルタージュ、<家族問題シリーズ4作><街シリーズ3作>と、新刊「家に帰らない男たち」は、正当なノンフィクションの手法で記したものです。しかし、そこにも、私が小説家である、ということが、多少なりとも影響しています。これらの作品は、すべて、私が自分でテーマを選んだものですが、そのテーマの選び方の背景には、必ず、<小説家としての好奇心>がありました。些か口幅ったい言い方を許していただければ、<小説家でなければ興味を持たなかったテーマ>といえるかもしれません。

 その意味では、これらの作品も、<小説家が書いたノンフィクション><小説家が書いたルポルタージュ>というべきものであったろうと思います。その確信がありましたから、私は、「家に帰らない男たち」の場合などは、作中に私自身を登場させることを躊躇しませんでした。まあ、ノンフィクションにおいても、こういう手法は沢木耕太郎さんの前例がありはしますが。

 しかし、そういった経緯の中で、私が、<ノンフィクション><ルポルタージュ>に強く興味を持ったということもまた事実であり、今後は、小説を中心に作品を発表していくにしても、それと併行して、ノンフィクション作品も発表することになると思います。こういう執筆姿勢は、あるいはどっちつかずに見える可能性もあり、賛否両論あることとは思いますが、私は、<小説家の積極的な社会参加>という意味で、価値があると考える者です。

 さて、前置きが長くなりました。本日は、何が書きたいのかといいますと、上記のように、ここ数年も、私は常に小説家として活動していはたのだけれども、表象的には、<小説>から離れていたように感じられていただろう、ということであります。で、来月、一切のノンフィクションを含まない、純然たるフィクションとしての小説が刊行されるので、それを告知したい、ということであります。

 以下に、現時点で公表できる限りの、詳細を告知いたします。 

5月16日刊行予定
立ち上がる人たち世界文化社

                     ■この本を予約して下さる方は●こちら●

【詳細目次】

「始まりの歌」
「0勝0敗0セーブ」
「みにくいアヒルの子」
「水槽の底」
「オーディション女優」
「推定有罪」
「風のゆくえ」

○発行元 世界文化社
○編集担当 岡田知也
○装幀  中 直行
○刊行年月日 2008年5月16日
○版型 四六版ハードカバー
○定価 1500円+税
○エージェント 栂井理恵(アップルシードエージェンシー
ISBN978-4-418-08514-9
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[ 2008/04/12 00:32 ] 書籍 | TB(-) | CM(-)

読売新聞の件

 読売新聞インターネット版に、4月6日付同紙朝刊「本よみうり堂・著者来店」コーナーの、松井計のインタビュー記事がアップされました。

 間違いのあった部分を訂正した完全版です。今回は、読売新聞社に迅速に対応していたただき、感謝しております。

       ■上記記事を読むには●こちら●
[ 2008/04/08 13:28 ] 新聞 | TB(-) | CM(-)

『読売新聞』掲載のインタビューについて(誤報訂正)

 本日(4月6日付)の読売新聞朝刊読書面、『本よみうり堂』の中の、『著者来店』のコーナー(同紙15ページ)におきまして、私のインタビューに基づく記事「心に潜む罪の意識」が掲載されましたが、本文中、明らかな事実誤認が報じられておりますので、以下に指摘しておきます。

       ■上記記事をインターネットで読むには●こちら●へ。

 同インタビュー記事第2段、8行目に、

妻とは離婚したが、娘が待つ家には必ず帰ると心に決めている

 との表記がございますが、私は妻とは離婚しておりません。しかも、甚だ残念なことながら、まだ、妻子との同居は叶わず、子供たちとは週に一度、夕刻を共に過ごすだけです。従いまして、この部分は、二重に誤謬ということになります。

 上記の如く、この部分の誤謬を指摘し、読者諸賢並びに子供の学校関係者等、関係各方面にあらぬ誤解が発生しないよう、ここに事実関係の訂正をしておきます。

 事前にインタビュー原稿のチェックをさせてもらえれば、こういう初歩的なミスが起こることもなかったと思え、その点は甚だ残念ですが、間違って死亡記事が出たような場合、その人は長生きするとも申しますので、私の場合も、これで離婚するようなことはなくなった、と前向きに考えるようにはしますけどね。

 しかしまあ、明日は長男の小学校の入学式で、当然、私も妻と共に出席いたします。よりによって、こんなときに、こういう間違いをしなくてもよさそうなものですが……。

 愚痴を言わせてもらえば、今回のインタビューで取り上げてもらった拙著『家に帰らない男たち』を熟読していただければ、私が妻と離婚などしていないことは、容易にわかると思うのですがね。せっかくのインタビュー記事がこういう形になり、甚だ残念です。

 ちなみに、私と家族の関係については、本書第1章「帰らない男? 帰れない男?」の中で、取材対象者、山村信吾氏との対話中、

 私も、離婚こそしていないが、妻子とは長期間別居しているので、そのことを山村に告げ、
「私もその気持ちは痛いほどよくわかりますよ」
 言うと、彼の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。(本書28ページ)


 と記してあります。また、最終章第6章「二重生活者」の終盤でも、美樹との対話中、私が別居中の娘と彼女を重ね合わせて、感慨に耽るシーンがあります。 
[ 2008/04/06 11:30 ] 新聞 | TB(-) | CM(-)

『日経ビジネスオンライン』に書評が掲載されました

 日経BP社のオンラインマガジン『日経ビジネスオンライン』の、朝山実さんの連載、「毎日一冊日刊新書レビュー」にて、『家に帰らない男たち』の書評が掲載されました。

       ■上記記事を読むには●こちら●をクリックして下さい。

●掲載メディア「日経ビジネスオンライン」
●評者 朝山実
「毎日一冊日刊新書レビュー」
 家庭のために、ひとりになりたい~『家に帰らない男たち』
[ 2008/04/03 18:17 ] 雑誌 | TB(-) | CM(-)
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松井計のプロフィール

松井 計

1958年7月5日生まれ。大学卒業後、英語講師、古書店店主などの職を経験。1995年7月短編戦記小説集「血戦! 帝国艦隊進撃ス――零戦隊激闘記」を松井永人名義で刊行、文筆生活に入る。2001年幻冬舎より刊行した「ホームレス作家」から筆名を本名に戻し、以降は松井計の名前で活動、現在に至る。趣味は野球、酒、猫。社団法人・日本文藝家協会会員。

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